今回は先日豊岡の新築の住宅の現場でおこなった
土間のコンクリートの洗い出しについてお話しします
まずは写真から
写真手前側のコンクリートの部分
このコンクリートが洗い出しという工法で今回施工したものです
どこがふつうのコンクリートと違うかと言いますと
基本的に生コンを流し込んで均したこの写真の状況からコテと言われる左官道具で
季節や気温によりますが数時間から半日ほど何回も表面をなぜてつるつるにしたカナゴテ仕上げが割と一般的です
あとは箒やハケで波立たせる仕上げの方法だとかいくらか方法はあります
今回おこなった洗い出しは表面のセメントが固まる前に
そのセメントを水で洗い流してコンクリートの材料である砂利や砕石を浮かび上がらせる方法です
1枚目の写真の洗い出し部をアップで撮影したものがこちらです
固まったあと表面が真っ白になるカナゴテ仕上げやハケ引きに比べ
石が出てくることでナチュラルな雰囲気に見え、
洗い出し表面のセメント分を取り除くことで全体の色が暗めのグレーまで色が落ち、
家全体を柔らかなイメージにまとめます
家主の思いやその家のデザインに合わせてお庭や今回のような土間を提案させてもらうことが基本ですが
この洗い出しは和洋関わらずどちらの雰囲気にも合いますのでオススメです
みなさん生コンプラントはご存知でしょうか?
ミキサー車やものすごくでかいタンクが並んでいて生コンを出荷する施設のことですが
その生コンプラントごとに砂・砕石など骨材と呼ばれる生コンの構成材料の入手先は変わってきます
川、海、山といろんなところのものがあり、基本的にその違いでコンクリートの強度が変わることはないのですが
出来上がった時の色が少し違うことがあります
建物であれば色が違ったところでタイルを貼ったり塗装したりと隠すことが多く問題ないのですが
洗い出しだと構成材料である中の石を見せるのでその砂、石の色がかなり関係してきます
そこで庭舎坪以は但馬地方に複数社ある生コンプラントから一番良い色が出るものを選び
洗い出しの時はそのプラントからのみ生コンは手配しております
洗い出すタイミングが少し難しく
早いとコンクリートが抉れてしまったり
セメントだけでなく骨材まで流してしまうことがあったり
遅いと表面も固まって石が出てこないなんてこともありますので
やったことない方がやってみようでできるものでもありません
そしてただ洗い出しをするのでなく
庭舎坪以では生コン打設後にひと手間
洗い出しを行う前にひと手間
終わったあとにもひと手間加えることで
同業他社さんよりナチュラルに、より綺麗につくることを目指しています
そのひと手間がなにかはひみつですけど
最後に洗い出しのメリット、デメリットですが
洗い出しのメリットは
自然な雰囲気に仕上がる
洗い出した石がスパイクのかわりになり、積雪、雨天時に滑り止めになる
(車の駐車スペースの下にも使えます)
経年で綺麗になっていく
(表面の取りきれなかったセメント分が雨によってすこしずつ中和され落ちていき、より自然な色になっていきます)
洗い出しのデメリットは
洗い出した石がとれる箇所がある
(経年により間違いなく何箇所かとれますが、広い土間全体で2センチくらいの石がとれるのでどこがとれたかは相当探さないとわかりません)
カーポートの土間には適さない
(屋根があると経年変化しづらく、すこし汚く見えることがおおいです)
すぐに思いついたのはざっとこのくらいでしょうか
根本的に玄関前に土間やアプローチをつくる、つくらない
それだけで家の外観だけでなく
土を家まで引っ張らなくする効果もあるので玄関の汚れ方もかなり変わってきます
新築で一軒家を買ったけど、(買う予定だけど)
住宅メーカーさんに家の周りに砕石をまいてもらったままですこしさみしい(かも)
雑草が生えてきたけどとっているヒマがない(かも)、めんどくさい(かも)
車の駐車スペースから玄関までの間が土の上を歩かないといけなくて玄関汚れちゃう(かも)
なんてことに悩んでる方にオススメです
洗い出し以外にもたくさんの方法はあり
家の前、アプローチもすこし手を加えるだけで案外一気に見栄えが良くなります
見た目だけでなく、動線、機能性の確保も一緒に考える必要もありますが
このはなしはまたいつか
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